第6章の2 壁を作る

今回は、前回作成した基準線に沿って壁を作っていきます。
まず、作図レイヤを2(壁)に設定し、レイヤ0は表示のみにします。
壁のような二重線を引くには「2線ツール」を使うと便利です。
ウインドウ左のツールバーより「2線」のアイコンをクリックします。
まずは外壁を引くため、2線の間隔を「50,50」と入力します。

ここからは前回の基準線を利用して作図していきます。
ウインドウの左下に「基準線を指示してください。」と表示されているはずです。
ここで、違うメッセージが表示されている場合は、図面のどこかをクリックしてしまったか、別のコマンドを選んでいるかも知れません。
その場合、もう一度「2線コマンド」を確認してエスケープキーを押してください。
では対象の基準線を選択します。
ここでは、前回作図した際一番最初に描いた建物上辺の線をクリックします。
右下のメッセージが「始点を支持してください」に変わります。

始点として基準線の左端あたりでクリックし、マウスを右に移動すると2本の赤い線がマウスの動きに付いてきます。
これが2線として描かれることになります。
終点として、基準線右端あたりでクリックし、一組の線を描きます。
同じ操作を繰り返し、建物の周囲を作成していくのですが、一旦選択した基準線は保持されます。
次に右端の壁を描くので、右端の基準線を左ボタンダブルクリックで選択します。
この操作はウインドウ下にガイダンスとして表示されます。



次に壁の内側を描いていきます。
線の間隔は「25,25」なので数字をそのまま打ち込んでもいいのですが、2線コマンドには「1/2間隔」のボタンがあり、簡単に半分の間隔を設定できます。
逆に2倍にすることも可能です。


「1/2間隔」を押し、「25,25」にし、最初の基準線(一番上)を選択して外壁の内側線を引きます。。
間違って外壁の線を選択しないよう、ある程度拡大すると作業がしやすいです。
拡大すると図面全体が見えませんが、左右ボタン同時クリックで画面の表示位置を変えられるので、順次移動していきます。
先ほどと同じ要領で建物の周囲をグルッと作図します。

次は建物内部の壁を作って行きます。
建物内部の壁を作っていくに当たって、元の図形が見えないので作業しづらいですね。
(間取りを覚えていないので)
そんな場合は、非表示のレイヤグループを一瞬表示するコマンドがあります。

レイヤグループボタンの下にある「×」印のボタンを押すと、非表示レイヤが表示されます。
もう一度ボタンを押すか、カーソルを図面領域に持っていくと元の画面に戻ります。
間取りを確認しながら、内部の壁を作って行きます。
うまく出来たでしょうか?
玄関や窓、トイレの扉など開口部を塞いだ形になっていますが、これは後で修正していきます。

次に、柱を打って行きます。
作図レイヤをレイヤ1(柱)に変更し、「矩形ツール」を選択。
寸法を「100,100」にします。

さらにレイヤ1(壁)を表示にし、作図する線種も変更した方が確認が撮りやすくなります。
(線種は後で一括変換できます)
マウスを中心に矩形が描かれますので、左上の中心点(基準線が交差しているところ)で右クリックします。
右ボタンはクリックした位置に近い図形や交点を自動的に探してくれます。
一回目のクリックは基準点位置(この場合は描画する矩形の中心)二回目のクリックで位置を確定します。
これで目的の位置に矩形が描画されます。
元図を参考にしながら柱を打っていきましょう。
玄関とトイレの扉の所に100x50の柱がありますが、これは建具の作成の所で描くことにします。


次に、壁部分の整理を行います。
作図レイヤを2(壁)に戻しておきましょう。
まずは玄関部分を開口しますが、これは外周を作った時の縦線を伸縮することで作成します。
線は柱の下辺まで縮めます。

左図のように1本1本縮めてもいいのですが、4本まとめて同じ長さに伸縮することが可能です。
伸縮ツールを選択すると、「一括処理」というボタンが表示されるので、1回押します。
「一括伸縮の基準線を選択してください」とメッセージが表示されるので、柱の下辺をクリックします。
つまり、対象の線をここまで伸縮したいという基準になる線です。
次に、「一括処理する始線を指示してください」と表示されるので、左か右の線をクリック。
「一括処理する終線を指示してください」と表示されるので、反対側の線をクリックすると、4本の線が対象になります。
ここで、線の追加・除外ができますが、今はこの4本でいいので、右クリックで確定します。
するとこのように、4本一遍に伸縮ができます。
同じ要領で、建物の周囲の出っ張っている線を伸縮して整えていきます。
外壁の部分は数本分まとめて処理できます。
例えば、上に出ている線は外壁左端を始線とし、右端を終線とすれば、一回で済みます。
外周が終わったら、トイレの回りやリビングの開口部の壁も整理してください。
左図のようにレイヤ0と1を非表示にし、重なってる部分が無いことを確認します。

次回は開口部を作って行きます。
開口部には後で建具類を作成します


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